平成28年度 埼玉協同病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 514 127 250 476 604 750 1391 2153 1228 262
・平成28年4月1日から平成29年3月31日までに退院した患者を10歳刻みの年齢区分別に集計しています。年齢は入院時の満年齢です。
・退院患者数は7755人です。
・70代が最も多く、60歳以上で全体の65%を占めています。
・最も少ないのは10歳代で、10歳未満に小さなピークがあります。その中でも0~3歳が416人で0代の8割を占めます。新生児病児を含む低年齢児が多いためです。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 腎・尿路の感染症 160 12.50 12.43 2.50 76.87
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 127 15.76 21.25 10.24 82.44
060360xx01x0xx 慢性膵炎 内視鏡的膵石手術、ステント留置術等あり 123 10.31 7.87 0.81 53.56
050130xx99000x 心不全 111 12.39 17.95 2.70 79.89
050050xx99100x 狭心症など 心臓カテーテル法による検査あり 104 3.44 3.06 4.81 70.90
・内科は3病棟(156床)あり、消化器・呼吸器・循環器・糖尿病を中心とした診療と研修病棟として位置づけた総合診療を行っています。
・平均年齢は70.1歳、半数以上が多疾患を併せもっています。
・内科の患者数は4187人で、全体の約54%です。約4人に1人が救急車で搬送された方です。
・最も多いのは「腎・尿路の感染症」です。10代からみられますが65歳以上が87%を占めます。平均在院日数は12.5日で全国とほぼ同じですが、65歳未満が8.24日に対し65歳以上は13.14日でした。
・2番目の「誤嚥(ごえん)性肺炎」は食事など(唾液も含む)が肺や気管支に入り炎症を起こす疾患で飲み込む機能が落ちることで起こります。127件中124件(98%)が65歳以上で平均年齢は82.44歳です。在院日数は全国より短いですが4日~47日と幅があります。転院先は療養型の病院がほとんどです。
・3番目は「慢性膵炎」です。内視鏡を用いて膵石を除いたり、金属の管を入れて膵液の流れをよくする処置等を行うことが多く在院日数は少し長めです。10代から80代まで幅広い年代にわたっています。
・4番目の「心不全」は90%が65歳以上でした。101件(91%)が慢性心不全の悪化による入院です。
・5番目の「狭心症などの心臓カテーテル検査」は心臓の血管に細い管(カテーテル)を入れて、狭くなった部分がないかを調べる検査です。95件(91%)が3日で退院となっています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 出生体重2500g以上の新生児疾患 146 5.04 6.18 0 0
040090xxxxxx0x 急性気管支炎など 44 4.09 6.02 2.27 0.77
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 39 3.97 5.50 0 4.74
0400801199x00x 肺炎など 34 4.94 5.79 0 4.41
140010x299x0xx 出生体重1500g以上2500g未満の新生児疾患 30 9.00 11.55 3.33 0
・小児科は新生児疾患や低年齢児の感染症やアレルギー性疾患が主です。全体に在院日数は短く7割が5日以内に退院しています。
・患者数は528人で病院全体の6.8%です。
・15歳未満が対象ですが412人(78%)が3歳以下です。
・1番目の「出生体重2500g以上の新生児疾患」(新生児黄疸や呼吸器障害、感染症など)で小児科患者の28%を占めています。
・2番目の「急性気管支炎など」は26件(59%)が0歳です。
・3番目の「ウイルス性腸炎」は0~14歳までと幅広いですが、半数は3歳以下です。
・4番目の「肺炎など」は20件(59%)が1~3歳です。
・5番目の「出生体重1500g以上2500g未満の新生児疾患」は他の疾患より在院日数が長めですが、10日以上だったうちの9割は低体重で生まれた新生児です。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆石性胆嚢炎等の胆嚢摘出術あり 87 6.59 7.61 0 61.74
060150xx03xxxx 虫垂炎の虫垂切除術あり 39 4.64 5.60 0 41.21
060035xx01000x 結腸の悪性腫瘍の結腸切除術あり 38 13.68 15.92 2.63 70.58
060210xx99000x 腸閉塞の治療(吸引チューブ挿入なし) 27 8.81 9.08 3.70 70.59
060210xx9910xx 腸閉塞の治療(吸引チューブ挿入あり) 25 10.84 13.77 4.00 67.80
・外科では胃、肝臓、胆のう、膵臓、大腸(結腸、直腸)、肺の病気の手術や化学療法を行っています。
・患者数は1032人で、全体の13.3%を占めています。
・1番目の「胆石胆のう炎等の胆嚢摘出術」は、主に結石性の胆嚢炎に対して腹腔鏡手術を行ったもので、在院日数は全国平均より約1日短い6.59日です。
・2番目は「虫垂炎の虫垂切除術」で、ほとんどが腹腔鏡を用いた手術です。40代以下が27件(69%)です。在院日数は3~12日ですが、32件(82%)は5日までに退院となっています。
・3番目は「結腸の悪性腫瘍(がん)の結腸切除術」です。在院日数は、開腹手術で14.90日、腹腔鏡手術では13.19日となっています。
・4番目は「腸閉塞の治療」です。22件(81%)は65歳以上で、在院日数は4日~27日と幅があります。
・5番目は、「腸閉塞の治療」で、腸の詰まった部分に管を挿入する治療を行ったものです。在院日数は10.84日で管を挿入しない場合よりも2日ほど長くなっています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
07040xxx01xxxx 変形性股関節症の人工関節置換術等あり 265 20.37 24.42 0 64.61
070230xx01xxxx 変形性膝関節症の人工関節置換術等あり 130 27.68 26.26 3.08 72.92
160800xx01xxxx 股関節大腿近位(股関節のつけ根)骨折の人工骨頭挿入術等あり 82 30.15 27.63 8.54 82.15
160760xx97xx0x 前腕の骨折の手術あり 36 3.22 5.49 0 50.11
070343xx99x1xx 脊柱管狭窄症等のレントゲン検査 34 2.00 3.07 0 72.79
・整形外科の患者数は1015人で、全体の13.1%です。
・1番目は「変形性股関節症の人工関節置換術」で整形外科患者の4分の1を占めています。60歳以上が184件(69%)です。主にリハビリテーションの進み具合により在院日数にばらつきがありますが、220件(83%)は25日までに退院しています。
・2番目は「変形性膝関節症の人工関節置換術」で13%を占めます。股関節の場合と同様に在院日数にばらつきがありますが、同日に左右の手術を行う場合や、手術後のリハビリテーションの経過などによるものです。他院への転院は、引き続きリハビリを継続するための転院です。
・3番目は「股関節大腿近位骨折の人工骨頭挿入術等」です。大腿近位というのは股関節のつけ根部分で、転倒などによる骨折が多いところです。75件(91%)は70歳以上です。他院への転院は、リハビリテーション継続のほか、内科的疾患で専門施設での治療が必要となったケースです。
・4番目の「前腕の骨折の手術」の年代は1歳から80代、31件(86%)は3日で退院しています。
・5番目の「脊柱管狭窄症の造影検査」は、造影剤を注入して脊柱管(背骨の中の神経の通り道)が狭くなっていないかを調べる検査です。すべての方が2日で退院となっています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120140xxxxxxxx 流産の手術あり 83 1.61 2.43 0 34.20
120170xx99x0xx 切迫早産 手術なし 74 28.99 20.79 14.86 29.55
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍の子宮全摘術等あり 56 9.59 10.05 0 44.98
120180xx01xxxx 帝王切開後の妊娠の帝王切開術等あり 50 10.34 9.88 0 34.20
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍の摘出術等あり 40 4.30 3.31 0 41.18
・患者数は571人ですが、集計対象に含まれない正常分娩等を含めると1083人です。
・1番目は「流産」です。在院日数は1日~4日ですが、77件(93%)は2日までに退院しています。
・2番目は「切迫早産」です。在院が長引くケースは少なくありません。転院先はほとんどが未熟児管理ができる周産期センターです。
・3番目は「子宮の良性腫瘍(子宮筋腫等)の手術」です。在院日数は4日~14日で、手術の方式によ違います。
・4番目は「前回が帝王切開術または骨盤位等での帝王切開術」です。46件(92%)は10日までに退院しています。
・5番目の「子宮頚部の悪性腫瘍の摘出術等」は、子宮の入り口(頸部)にできた悪性腫瘍または異形成(正常では見られない細胞の形態)に対して手術を行ったものです。在院日数は3日~6日です。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍の経尿道的悪性腫瘍手術あり 24 8.54 7.44 0 73.17
11022xxx02xxxx 陰のう水腫などの陰のう水腫手術あり 11 5.36 4.91 0 55.82
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・患者数は294件です。
・年齢は20代から90代までと幅広く、男性が258件、88%を占めています。
・1番目の「膀胱腫瘍での経尿道的悪性腫瘍手術」は60代から90代で、在院日数は全国平均より1日長い8.54日でした。
・2番目の「陰のう水腫など」は、30代から80代まで、在院日数は少し長めの5.36日です。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 49 8 7 26 19 13 1:UICC TNM分類 第7版
大腸癌 35 39 42 38 47 21 1:UICC TNM分類 第7版
乳癌 39 15 1 10 0 5 1:UICC TNM分類 第7版
肺癌 12 9 9 48 31 9 1:UICC TNM分類 第7版
肝癌 6 24 6 2 6 24 1:UICC TNM分類 第7版
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
・5大癌の初発、再発の患者数を集計しています。初発はUICC病期分類ごとに患者数を集計しています(延べ患者数)。
・5大癌は、胃、大腸(結腸と直腸)、乳房、肺、肝の癌のことで、日本で罹患・死亡が多いがんです。
・UICC病期分類は国際的に用いられているもので、がんの進展度、拡がりの大きさにより分類します。StageⅠ~Ⅳで表され、ⅠからⅣの順によりがんが拡がっている状態を表します。治療方法の決定や治療結果の評価などに利用されます。
・StageⅠから不明までの合計で胃癌は122人で2番めに患者数が多くなっています。StageⅠ(早期癌)が4割で、その内の6割31人は内視鏡的治療を行っています。
・大腸癌は223人で5大癌の中で最も患者数が多く、84人が開腹または腹腔鏡による切除術を行っています。上の表には含まれていませんが、Stage0(上皮内がん)が28人で、そのうち19人が内視鏡的切除、7人が腹腔鏡下切除術を行っています。
・乳癌は71人です。StageⅠ、Ⅱの54人中37人は乳房切除術を行っています。
・肺癌は118人です。StageⅣが4割と多くなっています。早期発見が難しいこと、化学療法のための繰り返し入院があるためです。
・肝癌は68人で16人が開腹または腹腔鏡下切除術を行っています。再発例は24人でそのうち20人は肝動脈塞栓術を行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 26 7.77 46.54
中等症 162 12.51 79.19
重症 51 13.61 84.82
超重症 29 12.90 83.59
不明 - - -
・成人市中肺炎診療ガイドライン(日本呼吸器学会)による重症度分類(A-DROPスコア)に基づいて集計しています。市中肺炎とは病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎をいいます。
・成人市中肺炎は268人でした。内科で2番めに多い疾患(治療内容によらない)です。
・年齢割合では75歳以上が72%で、後期高齢者の割合が高くなっています。
・軽症の平均在院日数は7.77日です。年齢が46.54歳と低いのは、年齢が重症度を判定する項目の一つであるためです。慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎や肺気腫)や気管支喘息、2型糖尿病などの併存症があり入院治療が必要となっていました。
・中等症は162人と最も多く、平均在院日数は12.51日、平均年齢は79.19歳です。
・重症、超重症の平均年齢はともに80歳を超えています。昨年度よりも重症以上の患者数が45人多い結果でした。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 - - - -
その他 15 5.00 75.20 0
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 118 37.58 74.38 9.32
その他 26 19.08 73.88 3.85
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 - - - -
その他 - - - -
・脳梗塞の患者をICD10(世界保健機関WHOが作成する国際疾病分類)により、それぞれの患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計しています。
・約66%の患者が救急車で搬送されました。
・一過性脳虚血発作(G45)では、手足のしびれやもつれ、ろれつが回らないなどの症状で入院しますが、脳血管内にできた血栓などが1日以内に消失して検査上異常が発見されない場合が多く、2日~9日で退院となっています。年齢は50代から80代です。
・脳梗塞(I63)は、発症3日以内の脳梗塞が118名(約70%)です。20%の方が内科病棟から回復期リハビリテーション病棟に転棟しています。転院例は、療養型病院への転院がほとんどです。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 118 2.06 3.75 0 62.38
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 94 1.59 2.60 0 67.18
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 38 0.50 3.08 0 41.53
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 36 3.33 11.86 0 71.06
K7193 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術 28 8.00 17.86 10.71 73.43
・1番目の手術は、胆のう結石等に対する腹腔鏡手術です。88件(75%)は、入院3日目までに手術し、術後5日目までに退院しています。
・2番目は鼠径ヘルニア手術です。10代から90代まで幅広い年代で行われています。73件(78%)は入院2日目までに手術し、術後3日目までに退院しています。
・3番目は腹腔鏡による虫垂切除術で、年齢は10代から80代です。25件(66%)は入院当日の緊急手術です。35件(92%)が術後4日目までに退院しています。
・4番目は腹腔鏡による結腸の悪性腫瘍(がん)切除です。年齢は40代から80代で、術前に血糖のコントロールや抗凝固薬(血栓を溶かす薬)服用者では、術前日数が長くなっています。
・5番目は開腹による結腸の悪性腫瘍(がん)の切除術です。20件(71%)は予定入院ですが、緊急入院後に手術を行っている場合や、術後のトラブルにより在院日数が長くなる場合もあり、術前・術後日数には幅があります。腹腔鏡による手術のほうが体の負担が少なく、入院日数が短い傾向です。転院例は当院治療後に紹介元へ転院したケースです。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 443 2.05 23.89 1.35 68.09
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 73 1.66 6.03 1.37 47.64
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 67 4.72 19.84 5.97 71.00
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 42 5.43 24.33 7.14 82.90
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合) 椎弓切除 42 2.50 30.43 7.14 69.45
・1番目は股関節や膝関節を人工関節に入れ替える手術です。股関節は282人、膝関節は161人で、左右の股関節もしくは膝関節の手術を同じ日に行うこともあります。426件(96%)が予定入院で、328件(74%)は入院3日目までに手術し、術後30日目までに退院しています。股関節と膝関節の同日手術、片側や両側を行うなどによっても、痛みやリハビリテーションの状況により術後日数は変わります。
・2番目は前腕、下腿、手舟状骨など比較的小さい骨に対する手術です。年齢は1歳から90代までと幅広く、27件(37%)が緊急入院です。55件(75%)は入院3日目までに手術し、術後5日目までに退院しています。
・3番目は肩甲骨、上腕、大腿などの比較的大きい骨に対する手術です。年齢は7歳から90代で、45件(67%)は緊急入院です。上腕の骨折手術は20件で、その内17件(85%)は術後3日目までに退院しています。大腿の骨折手術は47件で、手術前の検査や術後のリハビリテーションなどにより術前・術後日数には幅があります。
・4番目は大腿骨を骨折した場合などに、大腿骨の上部を人工物に入れ替える手術です。年齢は60代から90代で、32件(76%)は80歳以上です。34件(81%)は緊急入院で手術を行っています。
・5番目は脊椎(背骨)の中を通る神経や脊髄の圧迫を緩和する為に、脊椎の一部を切除する手術です。年齢は20代から80代で、42件中37件(88%)は予定入院です。
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡による大腸ポリープ切除術(長径2センチメートル未満) 396 0.16 1.07 0 67.23
K6992 内視鏡による膵結石手術 85 2.16 5.28 1.18 53.61
K708-3 内視鏡による膵管ステント留置術 78 6.78 6.86 1.28 58.69
K6871 内視鏡による乳頭切開術 49 3.31 9.76 2.04 70.06
K688 内視鏡による胆道ステント留置術 43 5.16 10.58 2.33 73.60
・内科の手術で1番多いのは、内視鏡による大腸ポリープ切除術です。396件中367件(93%)は入院当日に手術を実施し翌日退院しています。20代から90代まで幅広い年代で行われています。
・2番目は、慢性膵炎や膵石、胆管炎に対して内視鏡を用いて膵石を取り除く治療です。年齢は10代から80代です。
・3番目は内視鏡による膵管ステント留置術は、膵液の通りをよくするために金属の管を入れて治療するものです。年齢は20代から90代、術後の在院日数は6.86日です。
・4番目の内視鏡による乳頭切開術は、十二指腸乳頭部を切開し、胆管に詰まった結石を取り除いたり、流れを良くするための治療です。術後日数は9.76日と長くなります。
・5番目の内視鏡による胆道ステント留置術は、胆道が狭くなったり結石によって詰まらないように金属の管を入れる治療です。術後日数は10日を超えています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9091 流産手術(妊娠11週までの場合) 74 0.54 0.11 0 34.39
K877 子宮全摘術 58 1.02 8.00 0 47.93
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 57 7.84 7.49 0 34.00
K867 子宮頸部(腟部)切除術 40 1.00 2.30 0 41.18
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 開腹によるもの 33 1.03 7.24 0 50.33
・1番目は流産手術です。年齢は10代から40代です。ほとんどの方は入院翌日までに手術し、術後翌日までに退院しています。
・2番目は子宮の全摘出手術で、子宮筋腫や子宮頸癌などに対して行っています。ほとんどの方は入院翌日までに手術し、術後10日目までに退院しています。
・3番目の帝王切開術は、前回出産時に帝王切開による分娩を行った場合や、逆子、胎児の発育不良の場合などに行われます。切迫早産のために手術前に入院している場合は術前日数が長くなっています。術後8日目までに57件中55件(96%)は退院しています。
・4番目の子宮頚部(腟部)の切除術は、子宮頚癌や子宮頚部の異形成で子宮の温存が可能な場合に行われます。ほとんどの方が入院翌日に手術を行い、術後3日目までに退院しています。
・5番目は子宮付属器(卵巣など)の腫瘍を摘出する手術です。のう腫やのう胞などの場合に行われます。28件(85%)が入院後翌日までに手術し、術後8日までに退院しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合) 111 0.00 1.50 0 74.52
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・眼科の患者数は115人で、うち111件が白内障に対する手術での入院です。
・一度の入院で、片眼に対する手術と両眼に対する手術があります。すべての患者が入院当日に手術を実施し2日後には退院しています。
・眼科の入院治療は2016年9月より休止中です。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 104 0.01 1.32 0.96 58.52
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術) 16 1.00 7.06 0 72.94
K8352 陰嚢水腫手術 10 1.00 3.30 0 53.60
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・泌尿器科患者294人のうち146人(50%)が手術を受けています。
・1番目の手術は体外衝撃波による尿路結石を砕く手術で104件71%を占めています。99件(95%)が入院当日に手術を実施し、翌日退院しています。76件(73%)は男性です。
・2番目の手術は尿道から膀胱に内視鏡を入れて腫瘍を切除する手術で、術前は1日ですが、術後日数はばらつきがあります。
・3番目は精巣の周囲に液体がたまってふくらんだ陰のうを切除する手術です。術後日数は2~7日です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 13 0.17%
異なる 14 0.18%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 76 0.98%
異なる 10 0.13%
・入院中に一番医療資源を投入した傷病名が上記である件数を表示しています。さらに入院時の診断(以下、入院契機病名)が同一の場合と異なる(入院後に発症した)場合で症例数を分けています。
・敗血症では、入院契機病名が同一のものは13件です。異なるものは14件あり、入院契機病名としては肺炎や胆のう炎・胆管炎、イレウスや消化管出血などでした。
・手術・処置の合併症では、入院契機病名が同一のもの(合併症の治療のための入院)が76件、入院契機病名と異なるものが10件ありました。内訳は、透析のために造設したシャント(動脈と静脈をつなげたもの)のつまりや、消化管手術の際に縫い合わせた部位(吻合部)の狭窄による通過障害、手術・処置後の出血、人工関節のゆるみや脱臼などです。
・播種性血管内凝固症候群は10件未満でした。
更新履歴
2017.9.28
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