埼玉協同病院

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We are HPH !

HPH(Health promoting hospitals & Health Services=ヘルスプロモーションホスピタル= 健康増進活動拠点病院)は、WHOの宣言に基づき、1991年欧州で開始されました。
現在世界42カ国900施設、日本では38施設が加盟しています。
埼玉協同病院は、2013年10月HPH国際ネットワークに加盟しました。HPH登録の意義と、実践を責任者の福庭副院長と稲村看護副部長にうかがいました。

地域みんなで健康のまちづくり

「まだまだですが、もう少し地域の開業医の先生や福祉の団体などと一緒に取り組みたいと思っているんです。WHOの世界禁煙デーの取り組みで川口市の後援とともに、今年は保健センターからの参加もいただきました」。
そして「『さすが生協さん。組合員さんの協力あっての取り組みですね。これからもいろいろと協力させてもらいます』との言葉も頂いた」と笑顔で話すHPH推進センター責任者の福庭副院長。
「医療生協だけにとどめないで、もっと周りの地域とか、ちょっと大きく言えば世界への発信が究極の目標です」その言葉どおりスペインのバルセロナ、その翌年がノルウェーのオスロで開催された学会や国際HPHカンファレンスでは、3年間ずっと続けて発表しています。
「地域の組合員に報告に行くと、医療生協の運動が世界の中で注目されていることや、これから何をするのかなど、経験したことがないほどの質問や意見を頂います」と組合員さんたちのHPHへの関心の高さに驚く稲村看護副部長。
保健・医療・介護、地域まるごと健康づくり・明るいまちづくり運動などを、住民である組合員と職員が一体となってすすめるヘルスプロモーション活動は世界に類がありません。
医療生協さいたまのヘルスプロモーション活動のエビデンス(証拠・根拠)を発信し、法人としての社会的使命と社会貢献を果たせると考えています。

なぜ今HPHに取り組むの

医療生協さいたまの事業を利用している患者、利用者、組合員の治療に、ヘルスプロモーションの概念を活かすことで、短期的な健康レベルの向上と、長期的な健康生活の向上を促進させることができると考えました。また、HPHネットワークの専門家の研究から導き出された「5つの健康の決定要因 (運動不足、栄養不良、肥満、喫煙、健康を害する飲酒)」の視点から支援内容を評価し実践することで、患者・利用者のQOL向に役立てることができます。さらに、近年の研究で、WHOの「健康の社会的決定要因」が、人々の健康や暮らしに、複雑にからみあい、疾病や健康格差につながっていることが、明らかになってきました。HPHに登録して取り組むことは、私達の法人の基本理念「人が人として大切にされる社会をめざす」ことの実践であり、組合員と職員が協同してすすめていく「地域まるごと健康づくり・明るいまちづくり」の質的向上につながると考えました

埼玉協同病院の取り組み

医療生協の「運動教室」では70歳以上の女性の参加者の筋力が日本の平均と比べ高くなっています。「脳いきいき教室」でも動物の名前をどれだけ言えるかというCFTという指標と、意欲や健康感などを問診するDPIという2つの認知予防の指標を比較し、どちらも改善しました。
高齢者の死因第1位の肺炎では、誤嚥や口腔内の清潔の問題で以前から口腔ケアに取り組み、HPHでも継続しています。医療生協の歯科診療所から歯科衛生士2人が病院に異動し、看護師やスタッフと一緒に口腔ケアを徹底しています。
職員の健康問題として取り組んだアンケートの結果、看護師と看護助手の3分の1が腰痛を持っており、理学療法士が腰痛予防体操を考案。肩こりが取れたり、腰が軽くなったなどの経験から業務開始時に取り組むことが定着しています。患者さんのベッドからの移乗介助時の負担軽減にも取り組んでいます。朝食抜きで仕事している 11% の職員には、安価でバランスの良い朝食の提供を始め5.5%に減りました。10%いる職員の喫煙を減らす取り組みも強化しています。

日本で初めての試み

「1職場1HPH。組合員さんや職員の健康のために、とにかく何か1つやろうと1年間取り組みました」。推進センターでは取り組みの進め方にも気を配りました。
取り組み交流会で、よりイメージをもってもらい、その翌年には、HPHが提起す る 「 地域 」「患者・家族」「職員」を対象 に「 1職場3HPH」に取り組むことを提起。今、各部門で頑張っています。
埼玉協同病院は、国際HPHの健康プログラムを効果・研究・実証する認定プロジェクトに日本で初めて参加しました。世界で47病院、日本では2つの病院しか取り組んでいません。
こうした取り組みを、福庭副院長は各地で話しをしています。全国では民医連以外へも関心は広がっています。
最後に福庭副院長は「組合員さんに取り組みを広げてもらい、医療者はちゃんとデータを出す。これまでの埼玉協同病院のように組合員と病院が一体に取り組めば社会や地域が変わっていく」と自信を見せます。

HPH訪問審査ゴールドレベルの高評価

埼玉協同病院は、3月4日にWHOのHPH事務局より2名の審査員を迎えて訪問審査を受けました。
当日の審査内容は、増田院長の当院の概要説明から始まり、福庭副院長の1年間のHPH活動と評価の説明をしました。その後、「診療記録からのHPHの取り組み」と「患者様3人、職員3人へHPH活動についての直接インタビュー」が行われました。即日講評で、当院は評点:98%でゴールドレベルに値するとの評価を頂きました。

HPHって?

医療機関が、医療の質と地域や環境を改善し、患者と家族、スタッフの満足度を向上させることを目的としたものです。
HPHに登録した病院は、組織の構造(設備・機器・専門職員等)、文化、意思決定とプロセス(提供される内容)を改善し向上させることで、病院とヘルスサービスに関わる人たちの健康状態の改善を目指す組織と理解されます。
HPHが働きかける対象は、患者と家族(特に弱い立場の人々の要求に取り組む)、病院スタッフ、地域住民と社会環境です。