埼玉協同病院

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病院の取り組み 診療実績

診療実績

2015年

埼玉協同病院では、2005年から300項目以上の医療指標を設定して、医療水準・質の面での改善課題や引き上げ目標を明確にして取り組んでいます。医療指標は臨床指標、病院指標などとも呼ばれ(QI、CIなどと表されることもある)るもので、医療の質を定量的に評価する指標のことです。医療の質の良否を客観的に測ることのできる「ものさし」にあたります。ある医療行為などを行った全対象を分母として、得られた「望ましい結果(望ましくない結果)」やそのプロセスの適切さの程度を「比率で表す」という特徴があります。そうすることで、他の施設や社会の標準と比較することができます。

医療の質改善~がん検診の質指標(2015年5号月)

がん検診の質改善の指標は、厚生労働省や都道府県が設定している指標があります。その中から、検診の精度の指標として要精検率とがん発見率をとりあげます。
要精検率は、低すぎると見落としにつながり、髙すぎると過剰診療につながることから適正な範囲(上限)が設定されています。胃がん、大腸がん、肺がんの要精検率は埼玉県の目標11%、7%、3%(上限)に対し26%、5%、1%です(図1)。昨年は胃の判定基準を改訂しましたが、まだがん以外の病変も含まれています。がん発見率は低め(図2)ですが、要精検と診断された方の受診率が20%と低い割には高めの結果です。特に大腸がんは陽性反応的中度が1.9%と目標値に達しており、多くのがんが未発見である可能性もあります。乳がんは治療できなかった期間を考慮すると良好な成績といえそうです。子宮頸がんは3月末までの判明0件ですが、子宮体がんが過去10年間0.04%に対し0.12%と3倍でした。

図1 要精検率図2 がん発見率

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医療の質改善~外科の指標(2015年8月)

外科の指標としては、主に標準的治療(手術)を安全、効率的に実施できているかを測るものとなっています。消化器外科修練施設の難易度(図1、表1)をみると、手術件数が増える中でも中難度以上の手術が確実にできるようになってきています。ここ数年、力を入れて取り組んできている低侵襲の手術では、図2にあるよう7つの術式については約8割が腹腔鏡下での手術となっています。地域における役割の指標の1つである手術目的での紹介数(図3)も少しずつ増えてきています。

表1 消化器外科修練施設の難易度

表1 消化器外科修練施設の難易度

図1 要精検率

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医療の質改善~臨床ヘルスプロモーション(健康づくり)の指標(2015年11号)

症状・病気を治すだけでなく、その原因となっている生活習慣やさらに健康を害する危険性のある日常生活の中の健康リスクを特定し改善を促しています(臨床ヘルスプロモーション)。この分野での指標の1つはリスクの把握と介入です。全患者に対して健康リスク(過度の飲酒、喫煙、栄養失調や肥満、運動不足)の情報を記載し、リスクのある方には情報提供やアドバイスを行いその記録がある割合を測定しています。初めて外来受診された方の情報把握(図1)は大きく改善してきています。入院中のリスクのある方への情報提供(図2)も、特にほとんどできていなかった運動習慣についても少しずつですがとりくまれてきています。「地域まるごと健康づくり」を目指す医療生協らしく、受診や入院が、健康的な生活を考えるきっかけにしていただきたいです。

図1 新患者の健康リスク把握状況図2 退院患者の健康リスクありの割合と情報提供の記載あり割合

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