超音波(エコー)検査(生理検査)
概要
人の耳には聞こえないほどの高周波数の超音波を用いて、腹部・乳房・心臓・血管等を画像に映し出す検査です。
腹部超音波検査 US *要予約
検査でわかること
腹部超音波検査では、肝臓・胆嚢・膵臓・腎臓・脾臓、下腹部検査では膀胱・前立腺などを検査します。
検査方法 所要時間
腹部など検査部位が見えるようにして、ベッドに横になって検査を行います。体表面に超音波用のゼリーを塗布し、その上から探触子をあてて検査を進めます。
終了後、ゼリーは拭き取って下さい。
状況により異なりますが、約15分~20分です。医師の指示に応じて診察日当日の検査も実施しています。予約の患者様を優先で検査を実施することが多いのでお待ちいただくことがあります。
検査を受けるにあたっての注意事項
基本的に絶食となります(検査予約時間により異なります)。
午前検査の方は、当日は絶食です。午後検査の方は、検査予約時間の6時間前より絶食となります。
※お水またはお茶のみ少量でしたら飲んで頂いて結構です(牛乳やジュースなど脂肪分・糖分を含んだものは避けて下さい)。
内服薬は医師の中止がない限り、通常通り服用して下さい(但し、糖尿病で経口血糖降下剤やインスリンを服用の方は、必ず医師とご相談下さい)。
下腹部の検査では、尿が溜まった状態で検査を受けるようにしてください(尿検査がある場合は超音波検査終了後に採尿して下さい)。
検査後は内視鏡やCTなど他の検査がある場合を除いては、食事を摂って頂いて結構です。
乳腺超音波検査 *要予約
検査でわかること
乳房のしこり(腫瘤)の有無や腫瘤の形状を調べ、良悪性の診断を行います。
乳房だけでなく腋窩や鎖骨周囲のリンパ節も調べ、乳腺腫瘍の転移の有無を検査します。
検査結果の判定は、この検査とマンモグラフィーでおおむね診断が可能ですが、確定できない場合や、さらに詳細な病状を知りたい時は、マンモトーム生検や超音波ガイド下穿刺吸引細胞診、MRI検査などを適宜行います。
最新の機器では乳腺組織の硬さを画像化(エラストグラフィー)することが可能ですので、指先の感覚で行っていた乳房触診を客観的に映像で確かめることが可能です。(詳細は、放射線科にてご覧下さい)
検査方法 所要時間
仰向けに寝て胸に超音波用のゼリーを塗布し、その上から探触子をあてて検査を進めます。終了後、ゼリーは拭き取って下さい。
状況により異なりますが、約10分~20分です。医師の指示に応じて診察日当日の検査も実施しています。予約の患者様を優先で検査を実施することが多いのでお待ちいただくことがあります。
検査を受けるにあたっての注意事項
胸の広い範囲にゼリーを塗るため、上半身の服は脱いでいただきます。
ボディスーツの着用は避けて下さい。
心臓超音波検査 UCG *要予約
検査でわかること
心臓の動きや大きさ、弁の状態、血液の流れなど観察します。
弁膜症、虚血性心疾患、心筋症、先天性心疾患などの診断に用いられるだけでなく、治療法の選択や治療効果の評価にも役立ちます。
検査方法 所要時間
検査は上半身裸になり、ベッドに左向きに横になった状態で行います。
ゼリーを塗り、胸部に探触子をあてて心臓を観察させていきます。肺の影響で心臓を画像に映し出しにくい場合には数秒間呼吸を調節させていただくこともあります。
検査時間は20~30分ですが、患者様により前後することがあります。
医師の指示に応じて診察日当日の検査も実施しています。予約の患者様を優先で検査を実施することが多いのでお待ちいただくことがあります。
検査を受けるにあたっての注意事項
ボディスーツ、タイツの着用は避けてください。
経食道心エコー検査 *要予約
検査でわかること
経食道心エコー検査とは、胃カメラのような管状のプローブを口から入れて、食道の内側から心臓を観察する検査です。 食道は心臓のすぐ後ろにあるので、肺や肋骨、脂肪などの影響を受けることがある胸部からの心エコー検査よりも、より鮮明な画像を得ることができます。 弁の異常、心臓中隔の異常、感染性心内膜炎、まれな心臓腫瘍の診断に用いられます。 また、除細動前や手術中にも用いられます。
検査方法 所要時間
検査前に喉の奥に麻酔をかけ、ベッドの左向きに横になった状態で行います。入れ歯は、はずしていただきます。マウスピースをくわえてもらい、胃カメラのような管状のプローブを飲み込んでいただきます。 検査時間は麻酔をかける時間なども含めて約1時間です。
検査を受けるにあたっての注意事項
検査前5~6時間は絶食です。 検査後は喉の麻酔が効いているため2時間は飲食できません。2時間以上経ってから、水を少量飲んで、むせないことを確認してから食事を摂ってください。
甲状腺超音波検査 *要予約
検査でわかること
甲状腺の大きさや形、腫瘤の有無、ドプラを用いて炎症の状態、副甲状腺の有無、頸部リンパ節腫脹などを観察します。
検査方法 所要時間
検査は首まわりを広く開襟して、ベッドに仰向けになった状態で行います。ゼリーを塗り、喉元に探触子をあてて甲状腺を観察します。
検査時間は20分程度ですが、患者様により前後することがあります。
検査を受けるにあたっての注意事項
ネックレスははずしていただきます。
頸動脈超音波検査 *要予約
検査でわかること
頸動脈の壁(内膜中膜複合体)が厚くなっていないか、狭くなっているようすを観察します。血流速も計測することもできます。頸動脈は全身で血管径が比較的太い血管です。太い血管の動脈硬化が進んでいるほど、脳や心臓などのほかの部位の細い血管動脈硬化も進んでいると考えられています。 脳梗塞や心筋梗塞・大動脈解離などの命にかかわる病気が発症する危険度を推測することができます。
検査方法 所要時間
検査は首まわりを広く開襟して、ベッドに仰向けになった状態で左右に首を傾け行います。
ゼリーを塗り、頸部に探触子をあてて頸動脈を観察します。査時間は20~30分ですが、患者様により前後することがあります。予約制の検査です。 医師の指示に応じて診察日当日の検査も実施しています。予約の患者様を優先で検査を実施することが多いのでお待ちいただくことがあります。
検査を受けるにあたっての注意事項
ネックレスははずしていただきます。
下肢動脈超音波検査 *要予約
検査でわかること
両足の大腿動脈、膝窩動脈、前脛骨動脈、後脛骨動脈、腓骨動脈の血流速度の計測し、狭窄・閉塞の有無を確認します。外腸骨動脈、足背動脈の血流速度の計測を行うこともあります。ABI低値で閉塞性動脈硬化症(ASO:Arteriosckerosis obliterans)を疑わせる患者様に行います。当院では動脈造影検査が行えない患者様に対して実施する事が多くなっています。
検査方法 所要時間
検査は下半身下着のみ着用、バスタオルを覆いかぶせた状態で、ベッドに仰向けになって行います。ゼリーを塗り、下肢動脈に探触子をあてて観察していきます。 検査時間は30分程度ですが、患者様により前後することがあります。
検査を受けるにあたっての注意事項
下肢動脈エコー検査では下着にゼリーが付く場合がありますので、着替えをご用意下さい。
下肢静脈超音波検査 *要予約
検査でわかること
両足の外腸骨静脈、大腿静脈、膝窩静脈、前脛骨静脈、後脛骨静脈、腓骨静脈、ひらめ静脈内に血栓の有無を確認します。
Dダイマー・可溶性フィブリンモノマー高値で深部静脈血栓症(deep vein thrombosis:DVT)、肺塞栓(pulmonary embolism:PE)を疑わせる患者様に行います。
術後に安静臥床が長くなった患者様の術後合併症やエコノミークラス症候群や地震後の意外な二次災害としてマスコミも注目し、近年社会的関心が高まっています。
検査方法 所要時間
検査は下半身下着のみ着用、バスタオルを覆いかぶせた状態で、ベッドに仰向けになって行います。ゼリーを塗り、下肢動脈に探触子をあてて観察させていきます。
検査時間は45~60分程度ですが、患者様により前後することがあります。 医師の指示に応じて診察日当日の検査も実施しています。
予約の患者様を優先で検査を実施することが多いのでお待ちいただくことがあります。
検査を受けるにあたっての注意事項
下肢静脈エコー検査では下着にゼリーが付く場合がありますので、着替えをご用意下さい。
腎動脈検査 *要予約
検査でわかること
腎動脈と腹部大動脈の血流速度とその比率から腎動脈の狭窄がないか推測します。
腎動脈狭窄症(renal artery stenosis : RAS)のスクリーニング、治療法の選択、血行再建の適応決定、治療効果の評価、再狭窄の評価などに有用とされています。
検査方法 所要時間
検査は腹部が観察しやすい状態で、ベッドに仰向けや横向きになって行います。
ゼリーを塗り、シャント部に探触子をあてて観察させていきます。患者様によって強く押しあてることがあります。
検査時間は30分程度ですが、患者様により前後することがあります。
シャントエコー検査 *要予約
検査でわかること
透析患者様のシャント血管(吻合部、シャント静脈)を人の耳には聞こえないほどの高周波数の超音波を用いて、画像に映し出す検査です。上腕動脈血流速度の計測、狭窄・閉塞の有無を観察し、シャント血流量の低下がないか確認します。
検査方法 所要時間
検査はシャント血管が観察しやすい状態で、ベッドに仰向けになって行います。
ゼリーを塗り、プローブと呼ばれる超音波を送受信する装置をシャント部にあてて観察させていきます。
検査時間は30分程度ですが、患者様により前後することがあります。
エコー下穿刺吸引細胞診検査 *要予約
検査でわかること
良性・悪性の評価ために、エコーで腫瘤をみながら針を刺し、細胞を取る検査です。
検査方法 所要時間
検査は首まわりを広く開襟して、ベッドに仰向けになった状態で行います。ゼリーを塗り、喉元に探触子をあてて甲状腺を観察します。
麻酔なしで、短時間で終わります。
検査を受けるにあたっての注意事項
ネックレスははずしていただきます。
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