院内部門医療被ばくについて

胎児への影響

胎児の細胞は非常に高い感受性を示します。胎児期の放射線被ばくによって発生する可能性のある影響は、流産、奇形、発達遅延などがあります。この3つの影響は確定的影響に分類されしきい線量が存在しますが、通常のX線検査でしきい線量を越えることはまずありません。

胎児期の区分 時期 影響 しきい線量
着床前期 受精~9日 胎死亡(流産) 100mGy以下
器官形成期 2週~8週 形態異常 100mGy
胎児期 8週~25週 発育遅延 100mGy
8週~15週 精神発達遅延 120mGy

なお、胎児への影響は1~2日といった短時間で、胎児への100mGy以上の被ばくがあったときに問題になるもので、長い期間の被ばく線量の合計ではありません。

通常のX線検査で影響が出ることはまずないですが、胎児への被ばくを少しでも減らすためにも、妊娠の可能性のある方は医師または放射線技師にお申し出ください。

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