医の倫理・安全倫理委員会

埼玉協同病院倫理委員会の目的と役割

1.倫理委員会の設置目的

埼玉協同病院は、日常診療の中で起こるさまざまな倫理的問題を、今日的視点で、医療従事者、医療生協組合員、患者、患者家族、学識経験者など他方面からの公正な立場で協議する場として、また患者の人権を考え、患者の権利を擁護できるように監視する役割を担う委員会として、倫理委員会を設置する。
当院倫理委員会は、高度先進医療などの特別な局面に対応するというだけでなく、日常の医療の中で起こる、さまざまな人権問題について検討し、「患者の人権を守る、あるべき医療の姿をめざす」委員会として活動する。

2.倫理委員会の役割

  1. 倫理委員会は、医療への患者の意思(や家族の意向)の反映、情報開示、インフォームドコンセントのあり方、その他倫理的検討が必要なテーマについて検討し、委員会としての提言を行う。また、諮問事項に対して答申する。
  2. 倫理委員会は、先進的な医療及び保険外医療(特殊療法など)や臨床研究について、倫理的妥当性について判断し、見解を述べる。
  3. 倫理委員会は、医療倫理に関して、病院職員・医療生協組合員への教育や、情報発信、情報公開を行う。
  4. 倫理委員会は、病院管理部に対して行った提案や答申に関して、その実施状況と実効性を評価し、必要な意見を述べる。

3.倫理委員会の構成

  1. 倫理委員構成の考え方
    保有知識や価値観等の偏りを避け、多角的な検討を保障するため、病院関係者にとどまらず、広く一般市民、学識経験者を含む構成とする。院外委員は3名以上、委員全体の3~5割以内とする。男女比はできる限り等比とする。
  2. 倫理委員の選出枠と任期
    院外委員:
    医療生協組合員、弁護士、哲学者、倫理学者、自然科学者等に委嘱する。
    職員委員:
    医師(複数・うち1名は管理医師)、看護師、薬剤師、医療ソーシャルワーカー、その他の医療技術職、事務(1名は管理事務)等から選任する。
    任  期:
    4月~3月の1年とし、再任を妨げない。
  3. 委員長
    委員長を1名おき、委員相互の互選とする。委員長は、倫理委員会を招集する。必要に応じて副委員長を1名おく。
  4. 事務局
    職員は事務局を構成し、会議に必要な事前準備、会議の報告、議事録の作成などを行う。

4.運営方法

  1. 倫理委員会は2か月に1回、定例開催する。事務局をおき、必要により適宜開催する。
  2. 必要により臨時会議を開催する。臨時会議は、委員長が召集する。急な検討を要する場合や管理部からの要請があった場合は、臨時会議を開催する。
  3. 定例委員会は委員の3分の2以上の出席をもって成立する。一定の見解を導き出せるよう、資料は事前配付する。各委員は、事前資料を読了の上参加することを原則とし、自律的立場から意見を述べる。
  4. 議題によって、直接関係者の参加を要請する。
  5. 定例委員会はオブザーバーの参加を可能とし、年1回程度公開で行う。
  6. 定例委員会の「報告」および「答申」、臨床研究等に関する「審議結果」は、参加委員全員の合意をもって決定し、文書で病院管理部に提出する。
  7. 委員は、審議・検討を行ううえで知りえた情報を正当な理由なしに漏洩してはならない。本義務は委員退任後にも及ぶものとする。ただし、当院ホームページに公開された情報についてはこの限りでない。

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