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診療科・専門外来・院内部門 ME科

ME科

ME科は臨床工学技士15名のスタッフで構成されています。
主な業務内容は血液浄化業務・医療機器保守管理業務・手術室業務・ペースメーカ関連業務・内視鏡業務・在宅医療機器関連業務と多岐に渡り、院内の各分野での医療機器管理と操作を担っています。
当院の臨床工学技士は、目の前にある医療機器を管理・操作するだけではなく、その医療機器を使用して治療を受けられるすべての患者さんのことを常に考えた業務遂行を心掛けています。

 [資格]

臨床検査技師 2人
透析技術認定士 5人
透析技能検定2級 1人
3学会合同呼吸療法認定士 3人
第2種ME技術認定 11人
MDIC 1人

【 血液浄化業務 】

血液浄化業務に携わる臨床工学技士は
① 透析室における各種業務(プライミング・穿刺・エコーガイド下穿刺・治療中の管理・返血)
② バスキュラーアクセス管理(シャントマップ作製・シャントエコー)
③ 医師や看護師をはじめとするメディカルスタッフと連携した透析効率評価・透析条件設定
④ 透析・血液浄化関連機器のメンテナンス
⑤ 出張透析・急性血液浄化療法・アフェレシス
⑥ 透析用水・透析液清浄化管理
を行っています。

≪透析室における各種業務≫

血液回路のプライミング、透析患者の穿刺(エコーガイド下穿刺含む)、治療中の管理、返血を行います。

≪バスキュラーアクセス管理≫

バスキュラーアクセスにおける血管走行図(シャントマップ)の作成、シャントエコーを行っています。血管エコーを使用してシャントマップを作成するほか、シャントエコーでバスキュラーアクセスの形態評価を行うことで、透析患者さんのアクセス寿命向上に努めています。

≪透析効率評価と透析条件設定≫

定期に実施する採血の結果を見て、透析条件が患者さんに適しているか評価します。
評価する際には患者さんの日常生活・背景要因・食事量などを聞き取り、医師・透析看護科と話し合った上で最適な透析条件を設定します。介入する中で患者さんから受けた相談は、管理栄養士や薬剤師に共有することで多職種連携を取り、専門的立場からのアプローチができるようにしています。

≪透析・血液浄化関連機器のメンテナンス≫

透析・血液浄化関連機器の安全動作を担保するためには、日常点検や消耗品の交換が重要です。当院では日常点検はもちろんのこと、定期点検と消耗品交換では点検スケジュールを立てており、漏れの無い点検が行えています。また、スタッフ全員がメーカーのメンテナンス講習に参加しており、質の高い点検を行っています。

≪出張透析・急性血液浄化・アフェレシス≫

重症度が高く、状態の悪い患者さんは透析室へ来棟できないため、病棟への出張透析をしています。また、各種の急性血液浄化療法やアフェレシスにも24時間対応しています。

≪透析用水・透析液清浄化管理≫

透析用水・透析液の清浄を保つことは、透析患者さんの合併症予防やQOL向上に重要です。
当院では日本透析医学会の「透析液水質基準」に則った管理を行い、その推奨値をクリアした透析液を使用しています。

2021年度 血液浄化件数実績

単位:件

維持透析件数 10,918
病棟出張透析
(HD/HF/HDF/ECUM)
56
持続的腎代替療法
(CHD/CHF/CHDF/SCUF)
36
直接血液灌流 エンドトキシン吸着療法 7
レオカーナ® 療法 5
血漿吸着療法 LDL吸着療法 2
血球成分除去療法 30
腹水濾過濃縮再静注法 12

【 医療機器保守管理業務 】

≪医療機器管理業務≫

院内には300台以上の医療機器があります。検査・放射線分野の機器以外の医療機器は主にME科で管理しています。機器管理システムを用いて医療機器の中央管理を行うことで医療機器の在庫・配置状況を把握し、必要な部門への貸出や使用後の返却を中央管理しています。また、必要時すぐに医療機器を使用出来る様に修理、点検依頼、機器の購入・破棄を行うことが出来る環境を整えており院内で医療機器が安心して使用出来るように努めております。

≪ラウンド業務≫

病棟・HCUへのラウンドを毎日行い、医療機器が適切に使用されているか確認しています。それにより、機器の不具合やトラブルを迅速に発見でき、医療機器使用の安全性を担保しています。

≪医療機器の使用説明会・学習会≫

看護師やその他医療スタッフへ、医療機器についての学習会を定期的に行い、医療機器が安全で適切に運用できるよう取り組んでいます。

≪RST(呼吸サポートチーム)業務≫

医師・看護師・理学療法士・作業療法士・歯科衛生士・管理栄養士などの多職種で、人工呼吸器装着中の患者さんを対象に介入しています。主な活動内容はカンファレンスと回診で、臨床工学技士は主に、病態に適した人工呼吸器のモードの提案、人工呼吸器学習会の開催、人工呼吸器ケアに必要な医療材料の導入を行っています。カンファレンスでは主に患者さんの日常生活動作などの情報交換、共有を行い、回診では患者さんがいる病棟まで足を運び、人工呼吸器の設定や安全管理に目を向けて意見を出し合い、人工呼吸器の早期離脱、装着期間短縮に向けて取り組んでいます。
回診介入件数は2020年度では143件、2021年度では214件と年々増加しており、RSTの重要性が認知されているものと考えられます。

【 ペースメーカ管理業務 】

≪ペースメーカ外来≫

月に1回のペースメーカ外来でプログラマ操作を行い、設定変更・本体の異常の有無の確認・リードの状態確認、不整脈のイベント等をチェックしています。また、当院ではご自宅からペースメーカ内のデータが自動で転送される遠隔モニタリングと呼ばれるシステムを導入しており、月に1回臨床工学技士がデータを抽出し、ペースメーカ外来時に循環器医師へ報告を行っています。

≪新規埋め込み、本体交換≫

ペースメーカによる治療が必要となった患者さんや、本体内部電池の交換時期を迎えた患者さんは、ペースメーカの埋め込み/交換が必要となります。術中は物品出しや本体及びリードのチェック、モード設定を行います。昨年2021年度は新規13件、交換19件の手術に立ち会いました。退院の際には患者さん本人とご家族に対して、ペースメーカに関する注意点等の指導を行います。不明な点に関してはより詳しく説明を行い、不安を取り除いた状態で退院できるようにフォローを行っています。

≪検査・手術時のチェック≫

ペースメーカが埋め込まれている患者さんがMRIを撮影する際には、本体のチェックとモードの変更を行い、検査中は循環器医師と共に立ち合いしています。検査後には再度ペースメーカのチェックを行い、磁場による影響が本体へ無いか確認しています。その他に、手術や内視鏡的手術を行う場合も術前と術後でチェックを行い、患者さんが安全に処置を受けることができるよう努めています。

【 手術室業務 】

≪手術室内機器管理業務≫

当院手術室は年間2,534症例(うち2,103件が全身麻酔)の手術を実施しています。臨床工学技士は術前の麻酔器・周辺機器(シリンジポンプ・循環動態モニタ・生体情報モニタ)・電気メス・内視鏡システム等を点検・準備します。術前準備以外にも、手術室内機器の定期点検を計画的に実施しています。
当院では循環動態モニタ用の観血的動脈圧測定キットの準備を臨床工学技士が行い、手術に備えています。

≪術後搬送≫

手術後に人工呼吸器や高流量酸素システムを装着して病棟へ戻る際、臨床工学技士が機器搬送を行います。

≪運動誘発電位(MEP)モニタリング≫

脊椎・胸椎・腰椎手術の際に経頭蓋刺激を与え、筋活動電位を計測します。それらのモニタリングによって手術時の神経障害および改善を早期に発見できます。施行件数は2020年度では33件、2021年度では51件と年々増加しています。

≪術中自己血回収≫

術野より吸引した血液を遠心分離装置にて洗浄・分離し、洗浄濃厚赤血球を患者さんへ返血します。当院では主に整形外科手術にて実施されます。

≪神経刺激装置植え込み術≫

ペインクリニックでは、疼痛管理を目的とした神経刺激装置の植え込み術が行われています。臨床工学技士は術中の立ち合いを行い、刺激装置の調整等を行っています。
対応メーカーは3社あり、それぞれのプログラマの操作を学び、実施しています。植え込み術はパンクチャートライアルとサージカルと呼ばれる2種類があり、どちらも植え込みから退院まで臨床工学技士が対応しています。
刺激装置植え込み後は外来にてチェックと調整をしています。

【 内視鏡業務 】

内視鏡治療技術の発展により、今までは外科手術に頼らざるを得なかった疾患が内視鏡において低侵襲で処置できるようになりました。その反面、内視鏡周辺機器及び使用器具は取り扱いが複雑化してきている現状があります。
内視鏡室では臨床工学技士が内視鏡装置・スコープ・光源などの点検を行います。トラブル時には即座に原因を解明し対応することでスムーズに検査が行える環境を整え、医師・看護師・看護助手と協力しながらチーム医療を構築しています。また、EMR(内視鏡的ポリープ・粘膜切除術)やESD(内視鏡粘膜下層剥離術)の内視鏡治療では、医師の直接介助を行っています。

≪内視鏡機器管理≫

臨床工学技士が内視鏡装置・スコープ・光源などの点検を行います。

≪直接介助≫

EMRとESDで、医師の直接介助を行っています。
どちらも使用する処置具の選択幅が広く、工程も多いため介助者は相応のスキルを求められます。

≪腹腔鏡・内視鏡合同手術≫

“腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS)”は1つの病変部に対して腹腔と管腔からアプローチをする術式です。直接介助に入る中で、LECSでも直接介助を行うようになりました。

2021年度 内視鏡室実績

単位:件

内視鏡的検査・治療件数 9,243
EGD:上部消化管内視鏡検査(胃カメラ) 7,401
TCS:下部消化管内視鏡検査(CF) 1,810
EUS:超音波内視鏡検査 76
PEG:経皮内視鏡的胃瘻造設術 関連 42
EMR:内視鏡的粘膜切除術 上部 3
下部 433
ESD:内視鏡的粘膜下層剥離術 上部 35
下部 9

在宅医療機器管理業務

ご自宅や施設で医療機器を使用して療養される患者さんのため、臨床工学技士は在宅医療機器の管理をしています。在宅人工呼吸器やCPAP療法をはじめ、近年需要が増えている在宅酸素療法(HOT)も在宅医療機器の対象として管理しています。患者さんやご家族への機器操作説明や、各種医療機器メーカーへの機器設置依頼なども実施し、医師や看護師とともに患者に適した機器の選定を行います。HOT導入患者は年々増加しており当院では年間100件以上の導入対応を行っています。

≪当院での管理在宅医療機器≫

人工呼吸器 / NPPV / CPAP / 中心静脈栄養ポンプ / 経腸栄養ポンプ / 在宅酸素機器 など

≪当院での在宅医療機器業務の特徴≫

ひとつに在宅医療機器と言っても、その種類は多岐に及びます。臨床工学技士は在宅機器選定から関わることで、患者さんの生活背景や療養環境を考えた機器選択を行います。その他、患者さんのご自宅に訪問し、機器が適切に使用されているか、お困りのことはないかを聞く訪問業務を行っています。


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