概要・特徴
埼玉協同病院の外科について
埼玉協同病院は、地域医療の第一線を担う病院として1978年に開院しました。以来、私たちは「地域のための外科」を理念に、この地域に暮らす皆さんの健康と生活を支える診療を続けています。
診療方針と特徴
- 生涯にわたる健康を見据え、必要な検査や治療をご提案します。
- 消化器・一般外科、呼吸器外科、乳腺外科の診療に、経験豊富な学会認定専門医・指導医(日本外科学会/日本消化器外科学会/日本肝臓学会/日本胆道学会/日本膵臓学会/日本呼吸器外科学会/日本乳癌学会/日本内視鏡外科学会ほか)が、治療の質と安全性の確保に関与します。
- 低侵襲の鏡視下手術から複数臓器に及ぶ拡大手術まで、病状に応じて幅広く対応します。鏡視下手術では日本内視鏡外科学会の技術認定医が、治療の質と安全性の確保に関与します。
- 高齢の方や併存疾患のある方にも安心いただけるよう、他科・多職種と緊密に連携して診療します。
- 埼玉県がん診療指定病院として、腫瘍内科・消化器内科・呼吸器内科・放射線科と協働し、複数科が連携する総合的ながん治療を実践します。
- 緊急性の高い急性腹症(急性虫垂炎、急性胆嚢炎、腸閉塞、消化管穿孔などの腹部急性疾患)に対する手術治療を、緊急で実施できる体制を整えて積極的に実施しています。
関連学会の施設認定
日本外科学会:外科専門研修連携施設/日本消化器外科学会:認定施設(指定修練施設)/日本肝臓学会:関連施設/日本胆道学会:指導施設/日本膵臓学会:指導施設/日本乳癌学会:関連施設
診療内容(臓器別)
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上部消化管(食道・胃・十二指腸)
胃がん、GIST、重症の食道裂孔ヘルニアなどに対し、診療ガイドラインに基づいて治療を行っています。年齢・併存症・生活背景・ご希望を踏まえ、最適な方針をご提案します。
- 胃がん:粘膜内がんは内視鏡治療が可能です。内視鏡適応外の早期がんには腹腔鏡手術を、進行がんやリンパ節転移が疑われる場合には開腹も含め適切な術式を選択します。遠隔転移・腹膜播種を伴うStageIVの進行がんでは、抗がん剤治療と手術を組み合わせた集学的治療で症状緩和とQOLの維持・向上を図り、根治が見込める際はそれを目指します。
- 食道がん:当院での手術対象は、食道と胃のつなぎ目付近に発生したものに限定しています。それより口側の病変は、他施設へご案内しています。
下部消化管(大腸・肛門)
大腸がん、大腸憩室症などの大腸疾患や痔疾患に対する外科的治療を行っています。
- 大腸がん:進行度・併存症・ご希望を総合して方針を決定します。粘膜内がんは内視鏡切除を基本とし、内視鏡治療が難しい早期がんは腹腔鏡手術を選択します。進行がんにも腹腔鏡手術を積極的に活用します。周辺臓器浸潤や遠隔転移を伴うStageIVの進行がんであっても、大腸がんでは外科的治療が重要な役割を果たし、根治が見込める場合もあります。当院では肝切除・肺切除・抗がん剤療法についても各専門医が連携し、放射線治療を除く多くの治療を院内で完結できます。
- 直腸がん:根治性と肛門機能温存の両立をめざし、病変の位置・進行度に応じた術式を選択します。
肝臓
原発性肝がん(肝細胞癌など)や転移性肝がんに対し肝切除を実施しています。肝機能や解剖の個人差を踏まえ、入念な術前評価に基づき安全域を確保した術式を選択します。腹腔鏡下肝切除は約10年前から導入しており、積極的に実施しています。肝細胞癌では、手術の他にも穿刺焼灼治療(腫瘍を針で焼灼する方法)、経カテーテル治療(腫瘍栄養血管の塞栓や抗がん剤投与)、薬物療法などの選択肢があり、内科・外科の肝臓専門医が協働して患者さん毎に個別化した計画を立てます。
胆道(胆管・胆嚢)
最も多い手術は胆石症に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術です。日本内視鏡外科学会技術認定医が関与し、重症胆嚢炎にも原則的に腹腔鏡下手術を行っています。無症候性胆石は経過観察されるのが一般的ですが、胆石による症状は毎年3%、10年で30%程度の確率で出現するとされています。症状出現後は、治療に難渋することも多いため、無症状でも胆嚢摘出が薦められる場合があります。症状出現や持病などによる合併症リスクを見極め、方針を相談します。
胆管がん・胆嚢がんでは、膵頭十二指腸切除や胆管切除を伴う肝切除など、非常に大きな手術が必要なことがあります。当院には胆道学会指導医が在籍し、安全性に配慮して実施します。
膵臓
膵頭十二指腸切除や膵体尾部切除を中心に実施します(適応により膵全摘を選択する場合があります)。膵周囲は重要臓器・血管が近接し難易度が高い領域ですが、膵臓学会指導医が担当します。診断ではERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)やEUS(超音波内視鏡)が重要で、消化器内科と連携して検査から治療まで一貫して対応します。膵頭十二指腸切除は開腹で、膵体尾部切除は適応に応じて腹腔鏡で行います。薬物療法は腫瘍内科と連携し、切れ目のない治療を提供します。
急性腹症(腹部救急)
虫垂炎、消化管穿孔、胆嚢炎、腸閉塞など、緊急性の高い腹部疾患に、緊急手術を迅速に実施できる体制を整備し、積極的に対応しています。救急科と連携し、迅速な診断と初期治療で生命予後と術後回復の向上を図り、可能な場合は腹腔鏡手術を用いて身体の負担の軽減をめざします。
鼠径部ヘルニア
いわゆる「脱腸」で、太腿の付け根(鼠径部)の筋肉に生じたすき間から内臓が皮下に脱出する病気です。放置すると嵌頓による腸閉塞などを起こすことがあります。自然治癒は見込めないため、診断後は原則手術を推奨します。前方アプローチ法(鼠径部に5-6cmの皮膚切開を加えて行う従来からの手術法)と腹腔鏡下手術の双方に対応しています。腹腔鏡は手術時間がやや長くなる一方、術後疼痛が軽く社会復帰が早い傾向があります。前方アプローチ法では、自己組織を用いる手術を行う場合もありますが、多くの場合、再発率が低いとされる人工補強材(メッシュ)を用いる手術を行っています。
呼吸器外科
肺がん、気胸、膿胸などの悪性・良性疾患に手術で対応します。呼吸器外科専門医が治療に当たり、埼玉県立循環器呼吸器病センターとも連携して診療します。
医師の紹介
ひらく
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外科部長
栗原 唯生
ひらく
- 認定資格
-
博士(医学)
日本外科学会外科専門医・指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
日本肝臓学会専門医
日本消化器外科学会専門医・指導医
消化器がん外科治療認定医
肝胆膵外科学会評議員
胆道学会認定指導医
膵臓学会認定指導医
日本内視鏡外科学会技術認定医(胆道)
- 経 歴
- 2005年 東北大学 医学部卒業

外科副部長/
医局長
佐野 貴之
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- 認定資格
- 日本外科学会外科専門医・指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
日本消化器外科学会専門医・指導医
消化器がん外科治療認定医
身体障害者福祉法第15条指定医師(ぼうこう・直腸障害)
日本内視鏡外科学会技術認定医【消化器・一般外科(大腸)】
- 経 歴
- 2005年 高知大学医学部卒業

外科副部長/
病棟医長
重吉 到
ひらく
- 認定資格
-
日本外科学会外科専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
ICD(インフェクションコントロールドクター)
日本消化器外科学会専門医・指導医
消化器がん外科治療認定医
日本消化器病学会専門医
- 経 歴
- 2008年 信州大学 医学部卒業

外科技術部長
井合 哲
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- 認定資格
- 日本外科学会指導医
- 経 歴
- 1977年 新潟大学 医学部卒業

外科技術部長
長 潔
ひらく
- 経 歴
- 1982年 埼玉医科大学 医学部卒業

外科技術部長
井上 豪
ひらく
- 認定資格
- 日本外科学会外科専門医
- 経 歴
- 1991年 北海道大学 医学部卒業

外科技術部長
浅沼 晃三
ひらく
- 認定資格
- 日本外科学会専門医・指導医
日本内科学会認定内科医
日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
日本呼吸器外科学会呼吸器外科専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本呼吸器学会呼吸器専門医
麻酔科標榜医
日本消化器外科学会専門医・指導医
消化器がん外科治療認定医
- 経 歴
- 1996年 山形大学 医学部卒業

乳腺外科科長
金子 しおり
ひらく
- 認定資格
-
日本外科学会外科専門医
日本乳癌学会認定医・専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
臨床研修指導医

医員 (外部出向中)
松原 浩太
ひらく
- 認定資格
- 日本外科学会専門医
- 経 歴
- 2011年 群馬大学 医学部卒業

医員
鈴木 佳那子
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- 経 歴
- 2020年 埼玉医科大学 医学部卒業

医員(外部出向中)
花岡 伸之介
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- 経 歴
- 2021年 杏林大学 医学部卒業

医員
飯野 哲瑠
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- 経 歴
- 2023年 獨協医科大学医学部卒業
2023年 埼玉協同病院勤務
外科手術の実績
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National Clinical Datebaseへの症例登録について
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我が国において患者様に良質な医療を提供するために、どのような医療が行われているかを把握する必要があるとの考えに基づき、日本外科学会を基盤とする外科系の学会が共同し、「National Clinical Datebase」が設立されました。当院はNational Clinical Datebase(NCD)が行う、外科手術症例のデータベース化事業に参加しており、外科においての手術症例を登録しております。
NCD登録においては、患者さんのお名前を登録することはなく、患者さんの個人を特定することができないようになっており、個人情報は厳重に管理されております。ご自分のデータを登録されたくない場合は、登録を拒否することができますので、お伝え下さい。登録を拒否しても、日常診療で患者さんが不利益を被ることはございません。
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