機能評価診療実績

診療実績 2017年

1.身体抑制

身体抑制とは、道具(ベッド柵やミトンなど)を用いて一時的に患者の身体を拘束し、その行動を抑制することをいいます。治療を行う場所である医療機関においては、治療を受ける患者自身の安全を確保するため、やむを得ず身体抑制を行う場合があります。

下のグラフは入院患者に対する2014年から2017年までの身体抑制割合および身体抑制の解除・軽減のための検討頻度を表したものです。
身体抑制を行っている場合は毎日解除に向けた検討を行っており、身体抑制割合は年々減っています。(2014年は検討頻度未測定)

『当院では全職種向けの学習会や認知症ケアチームによる回診など、抑制しないための取り組みを進めています。患者の変化にすぐに気付けるよう部屋をスタッフステーションの近くにしたり、患者の訴えから不安や苦痛の評価を行い、安心できるような声かけを行ったり、日頃からできることを考え対応しています。
また、家族に患者の好きなものや安心感につながるものを持参してもらうなど、抑制しないためにできることを医療スタッフと家族がともに考え、患者を支援していけるよう努めています。

今後も患者の安全を守りつつ、病院全体で抑制ゼロを目指していきます。

2.患者支援(相談件数・療養支援会議件数)

病気やケガをすると、「医療費が払えるか心配」、「介護に不安がある」、「今後生活できるか心配」などの様々な不安や心配事を抱えたりします。
当院にはそういった不安や心配事について、一緒に考え、問題を整理し、社会保障・福祉制度(医療保険、労災保険、生活保護、介護保険、障害年金など)の活用など、問題解決のお手伝いをする総合サポートセンターを設置し、専門的知識を持つスタッフ(看護師・社会福祉士など)が相談に応じています。このような相談件数は年々増加しています。

また、なんらかの病気で入院になり、「自宅で療養を続けられるか不安」「施設などの療養先を探したい」など、退院後の生活に不安がある場合には、入院中からお話を伺い、安心した療養環境を整える支援を行います。具体的な取り組みの1つとして、社会福祉士、看護師、リハビリ職員、介護福祉士、ケアマネージャー、在宅サービスの関係者等が患者・家族を交えて話し合う『療養支援会議』を開いて、患者情報の共有および退院後に利用する介護サービス等の調整を行っています。この療養支援会議の開催件数は年々増加しています。

今後も社会復帰や在宅介護への準備等に向けて地域の医療、保健、福祉機関との連携を図りながら協同の力を発揮しています。

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