診療科・専門外来・院内部門 生理検査室
「聞こえ」の程度を調べるもので、ヘッドホンから聞こえてくる音が、どの程度聞こえるのかを調べる「気導検査」と、骨から直接内耳へ振動を伝える「骨導検査」があります。
難聴の場合には、音を伝える働きをする外耳や中耳に障害があるのか(外耳炎、中耳炎など)、音を感じる内耳から神経や脳への伝達経路に障害があるのか(メニエール病、老人性難聴、突発性難聴など)を判断することができます。
周囲の雑音を遮蔽する防音室で検査を行います。
気導検査は、ヘッドホンを両耳にあて、ボタンを手に持ちます。ヘッドホンから音が聞こえますので、かすかに聞こえた時点でボタンを押します。左右別々に行い、7種類の高さの異なる音を順番に聞き、検査していきます。
骨導検査は、耳朶の後ろに骨導レシーバーを当て、耳の骨に直接振動を加えて検査します。
検査前に、眼鏡・ピアス・補聴器は外して下さい。
外耳と内耳の境界にある鼓膜の状態を調べる検査です。耳管狭窄や鼓膜の奥に水が溜まる中耳炎などの診断に役立ちます。
耳にプローブ(機械)を挿入して検査を行います。
検査前に、眼鏡・ピアス・補聴器は外して下さい。
刺激音を加えたときの音響性耳小骨筋反射による、中耳音響インピーダンスの変化を測定します。顔面神経麻痺・難聴の種類の鑑別に用います。
耳にプローブを挿入して検査を行います。大きな音がなります。検査にかかる時間は患者様の様子によって10~20分くらいです。
検査前に、眼鏡・ピアス・補聴器は外して下さい。
純音聴力検査に使う音は、その名のとおり機械で作った「純音」です。ある高さ(周波数)だけを含む音なので、規格が統一しやすく、聴力を端的な数字で表すには便利ですが、もちろん聴力には、この検査で測れない要素もあります。年をとれば誰でも悩まされる老人性難聴などは、純音聴力がさほど悪くなくても、言葉の聞き取り(語音明瞭度)が悪くなる場合が多いのです。補聴器がどの程度有効に働いているのかを調べる時にも用います。
そこで実際にテープに録音した人の声をヘッドホンで聴いてもらい、どれぐらいの音の大きさでどれくらい正確に言葉が聞き取れたかを数字(数字の正答率)で表す検査があり、「語音聴力検査」と呼んでいます。検査用の語音は同一のものを用いなければ比較できないので、統一された規格のもの(日本聴覚医学会作成のCD)を用いて行なっています。検査にかかる時間は患者様の様子によって30~60分くらいです。
検査前に、眼鏡・ピアス・補聴器は外して下さい。
乳幼児や高齢者など、音が聞こえたかどうかを返事できない人に行う聴力検査です。内耳(蝸牛)から脳までの、聴神経伝達経路のどこに異常があるかを調べることができます。
ベッドに横になり、左右の耳たぶと頭部2か所に電極を取り付けます。ヘッドフォンから音が聞こえると、脳が反応して5~7個の波形が現れます。音刺激から波形の現れる時間が遅かったり、波形が出現しなかったりするので、どこに異常があるかがわかります。
所要時間は患者様の状態によって異なりますが、約1時間~1時間30分程かかります。
長時間の検査になりますのでお手洗い等は済ませておいて下さい。
検査中は体を動かしたり、お話をしたりしないで下さい。
乳幼児では睡眠薬で眠った状態で検査をします。
仰向けで寝ていただきます。
心音計を胸につけ、両手両足の血圧を同時に測定します。
ABIとPWVは同時に測定することが可能なので、検査の測定時間は10分程度です。
透析シャントがある方はシャント保護のためシャント側の測定は出来ませんが、シャントがない方の腕の血圧だけでもABIは測定できます。
肺の大きさ(容積)・強さ(弾力)などの肺の動きや状態を調べる検査です。
口にはマウスピースをくわえ、鼻にはノーズクリップをつけ、口だけで呼吸をします。掛け声をかけるので、その通り行っていただければ大丈夫です。検査時間は5~10分程度です。
痛み等はありませんが、掛け声にあわせてこれ以上は無理というところまで何度か検査をしていただきます。正しい結果をお出しする為なのでご協力下さい。
筋電図検査は骨格筋の活動状態を調べる針筋電図と筋および末梢神経の機能や神経筋接合部を調べる誘発筋電図があります。
運動神経に起因する病態(神経原性変化)か、筋自体に起因(筋原性変化)するのかを判定します。
専門の医師が検査を行います。いくつかの筋肉に針電極を刺しながら、力の入っていない安静の状態と、力を入れた状態とを比較しながら観察し、記録していきます。針電極を刺すとチクッとはしますが、なるべく医師の指示に従って力を抜いたり、入れたりして頂くと、より早く針電極を抜くことができます。検査時間は30~40分程度です。
筋電図検査は筋肉に直接針を刺したり、神経を電気刺激したりするなど、痛みを伴う検査です。なるべく力を抜き、動かないでいただいた方が少ない数の刺激で検査が行えます。
不安なことや痛みが我慢できないときはご相談下さい。
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