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地域医療の最前線で生かす専門医の視点

専門医シリーズ38
松村 憲浩 医師
プロフィール
<認定資格>
日本内科学会内科専門医
日本リウマチ学会リウマチ専門医・指導医
日本病院総合診療医学会病院総合診療認定医・特任指導医
<経歴>
2016年 聖マリアンナ医科大学医学部卒業
2016年 埼玉協同病院勤務
2020年 聖マリアンナ医科大学病院勤務
2022年 聖マリアンナ医科大学大学院医学研究科(臨床検査医学講座)修了(医学博士)
2023年 さいたま赤十字病院勤務、2024年 埼玉協同病院勤務
免疫の働きの奥深さに魅せられる
松村医師は、現在、埼玉協同病院で唯一のリウマチ膠原病内科専門医です。リウマチも膠原病も、免疫に異常が起こることで自分の身体を攻撃する病気で、関節痛や発熱など全身にさまざまな症状が生じます。「免疫がどう反応して、どういう症状が起こっているのか。患者さんごとに現れる症状は異なり、定型的な症状が少ないのが特徴です。まるでパズルを解くように症状と原因のつながりを考え、診断・治療を進めていきます。そこがリウマチ膠原病科の難しさ・奥深さであり、医学生の頃とくに強く興味をもった領域でした」
子どもの頃、妹たちが埼玉協同病院に通院していた経験をきっかけに医師を志した松村医師。大学を卒業後は地元で医療に携わろうと、埼玉協同病院へ。専門分野の研修に当たっては、リウマチ膠原病領域の勉強も続けつつも、地域に密着した病院の医師として幅広い視点をもちたいと、総合診療医をめざす選択をしました。
ある膠原病患者さんの言葉
総合診療医としての研修の終盤で、松村医師は膠原病で入院してきたある高齢女性患者さんを担当します。当時、院内には常勤のリウマチ膠原病内科医がおらず、非常勤の専門医と相談しながら診療を進めていました。治療をスタートさせたものの、途中から思わしい効果が得られない状態となっていきます。松村医師は、より良い治療のために、その患者さんに専門医のいる少し離れた基幹病院への転院を勧めました。しかし患者さんは「ここで診てもらうことができないのか?ずっとかかってきたこの病院にいたい」と涙ながらに、強く訴えられたと言います。
「その言葉は大きなショックでした。専門医の先生と慎重に相談して患者さんを診てきましたが、自分の力が及ばないことは明らかでした。深い専門性を身につけなければ、患者さんの希望を叶える治療を完遂できない。この経験は、一度自分のなかで棚上げしていたリウマチ膠原病内科専門医への道を再び強く後押し、また専門医が地域の病院にいる意義について教えてくれるものになりました」
広くかつ専門的に診療する視点を

松村医師は現在、週に一度、母校の聖マリアンナ医科大学病院のリウマチ膠原病外来の診療も受け持っています。リウマチ膠原病領域は、次々に新しい薬剤が開発され、診断・治療も早いスピードで進化しています。大学病院での診療・研究を通じて、最新の知見を学ぶ努力を惜しみません。
比較的数が少ないリウマチ膠原病内科専門医は、大きな病院に集まっている傾向があります。「基幹病院での集学的な診療には大きな役割があります。一方で、地域には診断にすらたどり着かず症状を抱えたままの患者さんも数多くいるはず。地域で診療する医師として、リウマチ膠原病の症状を、またリウマチに似ているけれど違う病気の症状を見極めるなど、専門的な眼をもって広く診察する意義・役割を強く感じています」
総合診療医、リウマチ膠原病内科医、2つの視点をもつ松村医師だからこそできる地域医療に取り組む日々です。
3歳になる娘さんの話題で笑顔がこぼれます。「妻も医師で今研修中なので、家事・育児は極力私が担っています。これまでは仕事優先の生活でしたが、今は職場の協力も得ながら、勤務時間内でいかに密度の濃い仕事をするかに心を砕いています。朝、保育園に子どもを預けて、夜飯を作ってお風呂に入れて、1日があっという間です。その中で少しでも子どもと遊ぶ時間をつくること、それが今の私の最大のリラックスであり、仕事への力の源です」
【患者さんへの一言メッセージ】
「リウマチ」というと、変形した指を思い浮かべる方も多いと思います。しかし最近は治療薬も劇的に進化して、指の変形をきたす方は少なくなりました。しかし、やはり早期の診断が重要です。明け方に強い手の指のこわばりが続くなど、日常の気になる変化を見逃さず、ぜひ医療機関にご相談ください。
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